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SANEI NEWS

第4回「街歩きを楽しむ会」開催 〜神楽坂から牛込をゆっくり歩こう!〜


東京三栄会では年に2回、『街歩きを楽しむ会』というイベント企画を行っています。
今回は4回目となり、平成29年11月11日におしゃれスポットとして名高い神楽坂を、日高会長・文化交流委員を含む22名で散策してきました。前日の天気予報(雨)に反し、快晴の中、昔ながらの風情を残した神楽坂では新しい発見も沢山ありました。




赤城神社 → la Kagu

群馬県赤城山麓にある赤城神社の御分霊をお祀りしたのが始まりと伝えられています。2009〜10年の再生プロジェクトにて社殿全体を立て替え、その際に、戦後復興できずにいた、出世の「おいなりさん」・病気平癒で人気の「八耳さま」・東照宮の「葵さま」等が全て再興され今の姿となっております。ジャニーズファンの聖地となっており、「八耳さま」効果を狙い、Kinki Kids堂本光一さんの難聴回復を願う絵馬が多数ありました。隣接地には、三井不動産が70年の定期借地権を設定して開発したマンションやあかぎカフェが並び、その収入の一部が赤城神社の維持管理費用に充てられているそうです。

その後、一行は亀井堂のクリームパンを頬張りながら、新潮社の書庫をリノベーションし2014年10月に誕生したla Kaguへ移動し、集合写真をパチリ。
赤木神社・la Kaguともにどことなく似た雰囲気ですが、それもそのはず、隈研吾氏によるデザインです。




矢来能楽堂 → 尾崎紅葉旧居跡 →袖摺坂

都内にある能楽堂の中では大蔵流狂言・山本家の舞台に次いで古い観世九皐会(きゅうこうかい)所有の能楽堂が矢来能楽堂です。九皐会は観世銕之丞(かんぜ てつのじょう)家から分家し、最初は神田西小川町に能舞台を建築したものの空襲により消失。昭和27年に現在の舞台・建物が再建され、以来60年以上その姿を変えていない国指定の登録有形文化財(建造物)です。
矢来能楽堂を後にし尾崎紅葉旧居跡に向かいますが、その途中には「横寺町」という、昔、寺社が林立した通りを古地図を見ながら散策。正蔵院・円福寺・正定院と今も多くの寺社を残す趣きある通り自体もさることながら、古地図が持つ機能も目からうろこでした。古地図は文字の向きがバラバラですが、これは「頭」の方向に門が向い ており、旅人が迷わぬようにという配慮があるそうです。
尾崎紅葉旧居跡は横寺町の通りの一番外れにあります。鳥居家の母屋に12年間住み、「十千万堂(とちまんどう)」と称し閑静な環境の中で金色夜叉等を執筆し、夜は袖摺坂を通って神楽坂料亭に繰り出していたようです。泉鏡花等も起居したことがあり、今では、近代作家が育った旧居跡として新宿区指定史跡となっています。




牛込城跡(光照寺) → 毘沙門天(善国寺)

次に牛込城跡を訪問しました。戦国時代にこの地域の領主であった牛込氏の居城跡ですが、ここには諸国旅人供養碑(新宿区登録文化財)があります。旅籠屋紀伊国屋主人利八が旅籠屋での病死者の菩提を弔う為に建立した供養碑で、建立当初(1825年)6名の名が刻まれていましたが、以降1858年までに追刻され合計49名の俗名と生国が刻まれています。旅先での客死を弔う供養碑として貴重なものです。
毘沙門天(善国寺)は神楽坂坂上にあり、芝正伝寺・浅草正法寺とともに江戸三毘沙門と呼ばれ信仰を集めており、この日も七五三の家族連れで賑わっていました。神楽坂の料亭が舞台となった「拝啓 父上様(嵐・二宮和也主演)」がきっかけで、ここもジャニーズ(特に嵐)の聖地となっており、コンサートチケット当選を願う絵馬に溢れ返っています。




瓢箪坂 おいしんぼ(昼食)

さぁ、いよいよ昼食です。人で賑わうエリアから少し離れた瓢箪坂に佇む旧料亭を改装した江戸情緒あふれる黄色の一軒家が今回の昼食会場です。夜にも再訪したいお店ですが、ここでコース料理&魚介・きのこの炊込みご飯に舌鼓を打ちながら、前半2時間強の散策疲労を癒し、メンバー全員が自己紹介を行い懇親を深めました。




筑土八幡神社

さて、日も傾いてきましたが、午後の部です。嵯峨天皇の時代(今から約1150年前)に八幡神を祀り建立された神社が筑土八幡神社。見事な一本松には神霊が降臨したと伝えられ注連縄を結いまわして祀っています。また、ここにある庚申塔(新宿区指定有形民俗文化財)は、太陽と月・桃・二匹の猿をあしらった舟型で極めて珍しいデザインとなっています。




兵庫横町 → かくれんぼ横丁

兵庫横町は神楽坂を代表する石畳風景。著名な作家が逗留して執筆活動した旅館「和可菜」や、今では数は少なくなったものの、依然4軒の料亭が存在します。そこで働く舞妓さん・19名は料亭とともに、東京神楽坂組合に登録された由緒あるもの。情緒・風情豊かで歩いているだけで楽しいエリアです。兵庫横町を神楽坂方面に登った小路 には伊勢藤というお店がありますが、ここは所謂がんこ親父さんのお店だそうです。
かくれんぼ横丁も石畳の路地に昔ながらの美しい黒板塀が続き神楽坂散歩では欠かせないエリアですが、最近「ピンコロ探し」が流行っているそうです。この一帯には28,000個の石が敷き詰められているのですが、ハート(恋愛成就・縁結び)・星(心願成就・出世運向上)・ダイヤ(商売繁盛・金運向上)の3つの印が隠されており、これを見つけるのです。その場所を人から聞いたり、見つけた場所を他言するとご利益は無くなるそうなので、自力で探しましょう。以下はハート型の石です。




近代科学資料館 → 牛込御門跡 → 東京大神宮

神楽坂には東京理科大学がありますが、その資料館が近代科学資料館です。数学体験館も併設しており、色々な体験ができるようですよ。お時間ある方は頭の体操に立ち寄ってみては如何でしょうか?
神楽坂を後にし飯田橋駅まで来ると、普段気づかずに通り過ぎていた石垣跡があります。これが牛込御門跡です。江戸城の外郭門の一つですが、敵の侵入を防ぐ為に牛込見附とも呼ばれ、二つの門を直角に配置した枡形門という形式を取っています。松平阿波守により建設されましたが、通りを跨いだ向かいには「松平阿波守」と彫られた石が無造作に横たわっております。そんな史跡だとは初めて知りました。
最後に、東京大神宮です。東京のお伊勢さまと親しまれる東京大神宮は伊勢神宮の遥拝所として創建されました。縁結びのパワースポットとして絶大な人気を誇り、“神前結婚式”は東京大神宮の創始だそうです。この日も神前結婚式を見ることができました!!




普段は夜しか来ない神楽坂ですが、ガイドさんの豆知識ネタを聞きながらの日光浴散歩は格別のものでした。最後には、文化交流委員会・高橋委員長より締めのご挨拶を頂きましたが、今まで街歩きシリーズにご参加されていない方は、次回ご参加をご検討されては如何でしょうか? 運動不足解消や新しい発見があると思いますよ!!




(東京三栄会文化交流委員会・広報委員会)


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